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山口大学医学部附属病院
山口大学医学部附属病院

院内の様々な情報を統合参照できる医療情報マネジメントシステムを構築

神戸低侵襲がん医療センター
神戸低侵襲がん医療センター

放射線治療・化学療法に特化した医療機関を支える横河のソリューション

済生会横浜市東部病院様の事例

完全フィルムレス化と充実した診断環境を構築

外観 写真済生会横浜市東部病院様 外観

2007年3月に新設された恩賜財団 済生会横浜市東部病院は、電子カルテと各部門システムを一気に構築し、ペーパーレス・フィルムレス化を実現した。診療業務の全体最適化をめざした医療情報 システムは、電子カルテシステムと部門システムの連携とバランスを重点に構築。放射線部門においては、電子カルテとRIS・PACS・治療RISのシーム レスな連携を実現し、高度な画像診断環境と業務効率を実現している。

医療の質・経営の質の向上をコンセプトに医療情報システムを構築

大石洋司様 写真中央情報管理部部長 大石洋司様

古市英俊様 写真中央情報管理部課長 古市英俊様

済生会横浜市東部病院(以下、横浜市東部病院)は、横浜市の長期計画に基づく地域中核病院構想の一環として、済生会横浜市南部病院(1983年開院)、聖 マリアンナ医科大学横浜市西部病院(1987年開院)、横浜労災病院(1991年開院)、昭和大学横浜市北部病院(2001年)に引き続き、主に鶴見区と 神奈川区を中心とした東部地域医療圏の中核病院として2007年3月に開院。2007年4月には一般病棟44床分がオープンし、地上10階建ての全554 床がフル稼動した。
特徴は、「医療を通じて生命を守る」というミッション・ステートメントに基づき、循環器・小児科・脳外科救急を充実させるとと もに、救命救急センターを中心に一次から三次までの全次型の救急医療をめざしている。また、眼科や耳鼻咽喉科、放射線科など5診療科以外は、総合診療セン ター、消化器センター、脳神経センターなど疾患別に16センターを配置している。

同病院は済生会神奈川県病院院の一部が移転したものだが、新設病院として開院当初から医療情報の電子化を指向し、PACSや電子カルテを導 入・運用している。中央情報管理部部長 大石洋司氏は、「総合医療情報システム=病院経営を支えるシステム」という考えの下、医療の質を担保するために導入したとする。
「情報の共有化による業務効率向上は当然ですが、医療情報システムを経営分析ツールとしても活用するという目的を掲げています。病院経営は財務的な側面だ けでなく、経営の質=医療の質と考えるからです。」(大石部長)と語るように、医療情報システムのコンセプトを医療の質、経営の質の向上(経営基盤の安 定)という視点からとらえ、経営管理を実現するシステムをコンセプトとした。

同病院が医療情報システムを構築するにあたって最も重要視したことは、IT委員会を中心に約20のワーキングループが検討を重ね、どのような運用形態にすべきかを明確にしていった点だ。
「一般的には要求仕様に基づいて、それを実現できるであろうベンダーを選定するでしょうが、当病院においては病院がめざすシステムの構築と運用を体系化し て、それを実現できるシステムインテグレータをまず選定しました。どのベンダーの電子カルテが評価が高いかでなく、あくまでも運用の視点から考え方を共有 できるシステムインテグレータを評価しました。その結果、中心となるシステムインテグレータをNTT東日本の選定に至りました。」中央情報管理部課長 古市英俊氏は、医療情報システム構築の経緯をこう述べる。

また、部門システムの構築において重要視したことは、部門業務の効率化を中心とした部分最適を求めるのでなく、病院の基幹システム(電子カルテシステム)から見て、全体のバランスと連携がとれている部門システムであるべき点だという。
「例えば放射線科の部門システムであれば、上位のHIS(病院情報システム)からのオーダー情報をRIS(放射線部門業務システム)が受けて、撮影画像が PACSに蓄積され、作成したレポートとともにオーダーしたドクターに配信される。こうした一連のプロセスを全体の流れから考えて最適化されるシステムで あるべきです。ですから、読影する先生方や放射線技師の評判がいいだけのPACSが必要なわけではありません。」(古市課長)と、部門システムの選定条件 を明確にしている。

HISから見て全体最適を実現できる画像情報システムを選定

齋藤 進様 写真診療放射線技師 齋藤 進様

横浜市東部病院は、完全なフィルムレスとオーダー情報の電子化を実現するために、画像センター、放射線診断科、放射線治療科において、PACS、所見レポート作成システム、読影用画像ビューア、RIS、治療RISの一連のシステムを、すべて横河電機のソリューションで構築している。画像情報システムのベンダー選定にあたって古市課長は前述したように、業務プロセスに基づいて全体の流れの最適化が実現できることをポイントにした。
「PACSだけをとらえれば、ある意味すでに成熟したシステムであり、ベンダー間の優劣はほとんどないと考えていました。いかに情報の流れをスムーズにするシステム連携が可能かというのが重要。そうした視点で見ると横河電機のアドバンテージは、PACSはもとより、RISや治療RISなど、画像情報管理から治療までトータルソリューションを持っていることでした。PACSと治療システムの連携で特別のゲートウェイやインタフェースを作らなくても一体化して構築できる点が一番の決め手といっていいでしょう。また、もうひとつ重要だったのは、カットオーバー時になかった機能についても、ワーキンググループの要求に沿って、いつまでにこういう機能を実装する、という提案をしてくれました。そうした機能開発の柔軟性があったことも評価した点です。」(古市課長)と、選定の理由を述べる。

また、PACSの重要要件は「安全で安心なシステム」という診療放射線技師 齋藤 進氏は、「モダリティや治療装置を拡張またはリプレースしたときにスムーズに連携できること。連携している画像情報システムに何か障害が起きたときに迅速に対応してくれることを求めました。その点、診断、レポート、治療などのシステムを自社開発していることに優位性があると考えました。」と語る。

完全フィルムレス化と充実した診断環境を構築

佐藤通洋様 写真放射線診断科部長 佐藤通洋様

山根 隆様 写真放射線診断科副部長 山根 隆様

すべての画像情報のフィルムレス化を実現するためには、放射線診断科の読影環境はもとより、各科外来や病棟での画像閲覧環境を充実させる必要がある。しかしながら高精細モニタを多数配置することは投資額も大きく、どこにどの程度のグレードのモニタを配置するかは非常に難しい問題である。横浜市東部病院では、最も画像参照の多い外来ブースに配置するモニタを2Mのカラーモニタとし、これをベースに読影室は3M、胸部やマンモグラフィーは5Mとするなど、大きく4つのレベルを決めて配置した。その結果、3Mのモノクロモニタが8面、2Mのモノクロモニタが37面、同カラーモニタ69面という充実した画像読影・参照環境が整備された。

完全フィルムレス化と、こうした読影環境が整備されたことの有用性を、放射線診断科部長 佐藤通洋氏は次のように述べている。
「シャーカステンを使ったフィルム読影は、枚数の多い場合は袋の出し入れや過去フィルムを探し出すなど無駄な時間が多い。そうした時間がなくなり読影に集中できる環境になったことのメリットは大きい。そもそもThin Slice画像を読影するときにはモニタ診断でないとほとんど不可能。診断の精度が高くなるし、3D画像もモニタ上に再構成できることは非常に便利です。所見レポートシステムは、重要症例などチェックしておいたレポートと画像をすぐに検索できるため、研究資料の作成等に非常に役立ちます。」(佐藤部長)

また、以前の病院ではモダリティの読影モニタで診断していたという山根隆副部長は、検査室でも読影室でも、どこでも所見レポートを書けることが非常に便利だという。特に読影室の端末環境は2面の読影モニタ、電子カルテモニタ、所見レポート作成モニタの4画面構成にしたことにより、「RISの患者情報だけを参照してレポートを書くわけではないので、診断画像と電子カルテで詳細な患者情報を見ながらレポート作成できるため非常に効率的です。」(山根副部長)と強調する。

現在、済生会神奈川病院での画像診断のために、定期的に横浜市東部病院から放射線科医が出向いている。「今後は神奈川病院の画像情報システムとの連携による遠隔読影の仕組みを作り上げたい。」(佐藤部長)と展望を語った。