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2012.2.17
IntegrityをもったSE集団であること

先日、あるベンダーがシステム切り替え遅延を起こし、エンドユーザーにそれを釈明する場面に遭遇したが、明らかにその原因はテスト不足によるもので、報告内容はとても納得感の薄い苦しいものであった。

PACSなど放射線科を中心とした情報システムが、小規模な画像保管と放射線検査画像の報告書に閉じていた時代にはあまり意識されなかったが、放射線画像配信と報告書の配信を診療科に実施するころから、院内で使用するユーザも一気に広がり、電子カルテと同等レベルの品質管理を求められるようになった。

品質管理というと、ソフトウエアパッケージの品質をイメージされる方も多いと思うが、パッケージの範囲を超えた要求仕様の発生や、マルチベンダー間のシステム接続の増大、システムに関わるステークホルダーの増加など、システム構築は複雑化しており、構築するプロジェクト自体の品質が求められる時代になってきている。

最近は、プロジェクトの品質といえばPMBOKを思い浮かべる方も多いのではないか。
PMBOK【Project Management Body of Knowledge】は国際的に標準とされているプロジェクトマネージメントの知識体系(ガイド、手法・方法論、ベストプラクティスなど)で、プロジェクトマネージメント協会(PMI)が提供している。建築、製造現場、システム構築など幅広いプロジェクトに適用できるプロジェクトマネージメントの基礎を提供しており、プロジェクトマネージャー(PM)は、直面している様々なプロジェクトの課題に対して、そこに示されているようなツールと技法、メソッドを必要に応じて利用しながらプロジェクトを成功に導いていく。

PMBOKを利用するにあたり、とても共感できるのは、PMIがPMBOKという知識体系だけでなく、「PMI Code of Ethics and Professional Conduct」という倫理規定を提供しており、PMIのメンバーや、協会が提供するPMP(Project Management Professional)といった資格認証を受ける全ての人に、それを遵守することを求めている点にある。その倫理規定では、「プロジェクトにおいて厳しい状況に直面したときに、この倫理規定を意識し遵守することが、自分達の価値やIntegrity(一貫した誠実さ、正直さ)を保つための支えになる」と謳い、PMのプロフェッショナルとしての自信と品位を維持・向上させている。

倫理規定はA4用紙4ページ程の内容で、簡単には説明できないが、大まかには以下のように、いかにしてエンドユーザー等のステークホルダーと向き合うべきかを示唆する4つのキーワードから構成されている。

  • responsibility (約束したことに責任をもって行動する)
  • respect (プロジェクトに関わる全ての人や資源に、尊敬の気持ちをもって行動する)
  • fairness (プロジェクトに関わる全ての人に、公平に対応する)
  • honesty (正直に、誠実に行動する)

昨今、放射線科を中心とする医療ITビジネスにおいては、機能の類似化、商品の低価格化が進んでいるが、お客様が求めるものは本当にそれだけなのだろうか。

システムを導入する際、医療情報を専門にされている方もいらっしゃるが、多くは診療を主にされながらシステム担当も兼任されている。そうしたお客様の限られた時間をいただいて、一緒にシステム構築を行っていくわけで、お客様との信頼関係を確立した上で、良質のコミュニケーションを重ねていくことこそが、システム導入成功の必要条件だと考える。

そして我々のようなシステムベンダーも、業界の知識、製品知識、PMの知識をもつ以前に、Integrity(一貫した誠実さ)を持っていることが、全ての前提になると思う。

言葉では簡単だが、そのようなSE集団を作り上げるには時間が必要であり、簡単には真似が出来ないものである。私達は無骨でスマートではないものの、IntegrityをもったSE集団であることを目指していく。
お客様はこれからも、そのような集団の提供するシステムを望んでおり、そこにマーケットがあると信じて、今後も行動していきたいと思っている。