医療システムの横河医療ソリューションズ > コラム【部長席】一覧 > 2013.4.1

  • :横河医療ソリューションズの特長は何ですか?
  • :営業・開発・エンジニア・サービスが集結した組織力を活かし、どのような局面においても... 続きを読む
  • :PACSの構築にはどれくらい時間がかかりますか?
  • :ご契約内容にもよりますが... 続きを読む

製品に関するお問い合わせ、資料請求、またはお困りの事が ございましたらお気軽にお問い合わせください。

2013.4.1
プロジェクトの監視・コントロールがお客様の期待に結びつく

システム構築の中盤から終盤になって「納期が間に合わない」とか、「この要望は今回の構築範囲に入っていない」などの話題でベンダーと揉めたご経験はないだろうか?

プロジェクトは計画フェーズを終え、実行フェーズに入ると、プロジェクトの監視・コントロールを行う。プロジェクトのスコープ(構築範囲)、計画時に決めたスケジュール、コスト、品質計画に差異が発生していないかを監視し、ギャップを発見した時点で、その対応の検討・実施を行う地道な作業を繰り返すのだ。

監視・コントロールプロセス群における各知識エリアのアクティビティ:
  • プロジェクト統合マネジメント:プロジェクトの監視・コントロール作業、統合変更管理
  • プロジェクト・スコープ・マネジメント:スコープ検証、スコープコントロール
  • プロジェクト・タイム・マネジメント:スケジュール・コントロール
  • プロジェクト・コスト・マネジメント:コスト・コントロール
  • プロジェクト品質マネジメント:品質管理
  • プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント:実績報告
  • プロジェクト・リスク・マネジメント:リスクの監視・コントロール
  • プロジェクト調達マネジメント:調達管理

プロジェクトの監視・コントロールを実施するということは、ベンダーの立場からするとプロジェクトを計画通りに終わらせて利益を確定することにつながる。後から出てきたお客様の要望など、不要なスコープの拡大につながる内容は極力抑える活動にもなる。では監視・コントロールを適正に行い利益を創出できたプロジェクトは、はたして顧客満足を得られているのだろうか?
我々が手がけるほとんどのプロジェクトでは、計画の利益が創出できたものほど顧客満足が得られる傾向にある。

どんなプロジェクトでも、途中フェーズでのスコープの食い違い、スケジュール遅延、報告の遅延による認識のズレや誤解などが発生する可能性あるが、肝心なのは計画のギャップが少しでも生まれたときに察知し、早急に対処することにある。もちろん要望などスコープの食い違いには、お客様への説明や議論を交わす必要もあるが、これらも担当営業やSEの日頃からの真摯な関係構築をもって成立する活動である。

コントロールされたプロジェクトでは、予定納期通りにシステムが稼動し、終結する。無理な仕様は排除されているので、開発したアプリケーションの品質は確保され、システムご担当者やシステム導入を決断されたプロジェクトスポンサーも院内での責任を果せる。
片やコントロールされていないプロジェクトはどうか・・?ある特定のお客様が望んだ追加の機能は含まれたかもしれない。しかし稼動は間に合ったのか?院内での立場のある人の責任は果されたのか・・・

プロジェクトの監視・コントロールを地道に行い、プロジェクト品質をあげていくには、相応の時間、つまりコストが発生する。医療ITマーケットも様々なベンダーが参入してきているが、製品コンセプトが良い、デモがうまかったなど、いろいろな理由からベンダー決定がされていることだろう。昨今はコストパフォーマンスを求めるお客様もいらっしゃるが、少し費用は張るがプロジェクト遂行にもそれなりの品質を期待するお客様も増えてきているように感じる。放射線科を中心とする医療ITシステムが、電子カルテと同様に、病院全体のステークホルダーとの運用に影響を与える時代になったからこそなのだろう。

PMBOKも第5版がリリースされ、ステークホルダーのマネジメントや、コミュニケーション、ヒューマンスキルの重要性があらためて強調されている。品質をあげるのも、お客様の満足を得るのも、すべて人と人との信頼関係の構築から始まる。我々SEも、院内の全てのステークホルダーとのコミュニケーションにおいて、相手の無意識の思いに寄添い、コミュニケーションに集中し、真摯に信頼関係を築くところから全てが始まることを改めて強調し、数回に渡るプロジェクトマネージメントに関わる話題を締めくくりたい。