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数MHz以上のアナログ信号をディジタル信号に変換するために

高速A-D変換のしくみとIC活用術(後篇)

(後編)高速A-Dコンバータの性能を引き出す回路技術 (月刊「トランジスタ技術」2005年7月号掲載)

技術開発本部 デバイス開発センター 草柳 直也
入江 浩一


前編では、高速A-Dコンバータの方式や特徴などを解説しましたが、後編は高速A-Dコンバータを構成する 回路ブロックと性能の関係や、高速化や高分解能化の手法について述べます。

心臓部「サンプル&ホールド回路」と変換精度

サンプル&ホールド回路の基本動作と要求される特性


高速A-Dコンバータの場合、サンプル&ホールド回路は心臓部ともいえる重要な回路です。
図1に示すのは、サンプル&ホールド回路(トラック&ホールド回路ともいう)の基本構成と動作です。
サンプル&ホールド回路は、アナログ信号の離散化(サンプリング)を行い、A-D変換期間中、離散化した信号の電圧を一定に保ちます。
サンプル・ホールド回路の基本構成と動作

サンプル&ホールド回路の基本動作は、クロック入力が"H"レベルのときは、サンプリング・スイッチがONとなり、
アナログ出力にはアナログ入力がそのまま表れます。これをサンプル・モードと呼びます。

クロック入力が"L"レベルのときは、サンプリング・スイッチがOFFとなり、アナログ入力とアナログ出力が遮断されます。
アナログ出力は、スイッチが"H"から"L"に切り替わる直前のアナログ入力をコンデンサで保持します。
これをホールド・モードと呼びます。

サンプル&ホールド回路のサンプル・モードでのアナログ特性は、後段に接続されるA-Dコンバータの性能に見合った
ものが必要です。A-D変換精度に直接関わるサンプル&ホールド回路のアナログ特性を列挙すると、オフセット誤差とそのドリフト、ゲイン誤差とそのドリフト、リニアリティ・エラー、電源変動除去比(PSRR)、同相信号除去比(CMRR)、帯域幅、相互変調ひずみ率(IMD)、全高調波ひずみ率(THD)、スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR)、信号対雑音比(SNR)などです。