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数MHz以上のアナログ信号をディジタル信号に変換するために

高速A-D変換のしくみとIC活用術(後篇)

コラム

A-DコンバータのAC特性を評価するシステム
図Aに示すのはA-Dコンバータの評価システムの例です。
A-Dコンバータ評価システムの例
A-Dコンバータのダイナミック特性(AC特性)、たとえば高周波信号を入力したときに生じるひずみやノイズなどは、純度の高い正弦波を入力して評価します。A-Dコンバータ出力をロジック・アナライザに接続し、サンプリング・クロックに同期して、データを取り込むステート解析モードに設定します。メモリにA-D変換結果を蓄え、必要なデータ数が得られたら、PCに取り込みます。重要なのは、入力信号源が測定に必要な純度をもっていることと、ロジック・アナライザの取り込みタイミングが揃っていることです。

A-D変換結果は、ネットワークやUSBやGPIB経由でPCに取り込んだ後、数値演算ソフトウエアや表計算ソフトウエアなどを使って解析プログラムを作成し、特性の測定結果を出力します。得られたデータは、最小2乗近似のカーブ・フィット・プログラムで、A-D変換された信号の周波数と振幅を推定します。その理想的な正弦波とA-D変換結果の差が変換誤差になりますので、それを積算して有効ビット数を求めます。

ノイズ・フロアやスプリアス、高調波ひずみ特性の測定にはFFT解析が有効です。解析には2Nポイントのデータ数が必要です。また最初のデータと最後のデータの位相が連続で、レベルがフルスケール以下である必要があります。正弦波信号のA-D変換データを多数取り、コードごとのヒストグラムを作ることでダイナミックなDNL*特性などを見ることができます。
*DNL:微分非直線性誤差 (differential non linearity)


用語

ミニ用語解説
【アクイジション時間】

クロック入力が「サンプル」のステートになり、サンプリング・スイッチが切り替わった直後に生じる過渡現象がおさまり、アナログ出力があらかじめ決められた誤差の範囲内に収まるまでの時間。


【ドループ】

ホールド期間中にホールド用のコンデンサ(ホールド・キャパシタ)の電荷が、リークなどにより変化することによる電圧変動率のこと。


【フィード・スルー】

ホールド期間中にアナログ出力に漏れるアナログ入力信号成分のことで、単位は[dB]。


【ペデスタル】

サンプル・モードからホールド・モードに切り替わる際の出力電圧変動のこと。


【アパーチャ・ディレイ】

クロック入力が「ホールド」のステート(図2では“L”)になってから、実際にサンプリング・スイッチがOFFになるまでの時間のこと。