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計測豆知識・技術レポート

電力計と電力計測の基礎

キーワード

 

有効電力

負荷の純抵抗分で消費される電力エネルギーで、運動・熱・光エネルギーに変換されて外部に対して仕事を
行う電力値を意味する。電力の定義式に示されるように、瞬時の電圧値と電流値の積を平均して求まる。
これに対して、電圧の実効値と電流の実効値との積を皮相電力、また皮相電力と有効電力間の次式の関係
からも求まる値を無効電力という。
式:無効電力

力率

入力波形が正弦波の場合、電圧・電流間の位相差をΦとしたときcosΦを力率と言う。
皮相電力に対する有効電力の比で示すこともできる。この場合は、入力されたエネルギーに対して仕事に変換されたエネルギーの比率を意味する。



力率誤差

電力計を用いて電力を求める場合、入力された電圧・電流波形間の位相差の他に、電力計側で生じる電圧・
電流間の位相のズレによって起こる誤差を示す(図Aを参照)。
実際には、電圧・電流の各々の入力アナログ回路の入・出力間での位相遅れ(波形の遅れ)に起因し、その
遅れの度合いが電圧・電流間各々の入力回路間でズレているために、あたかも入力の位相差が最初から
大きくズレているように表示される。
位相遅れの特性は入力周波数に大きく依存するため、電力計にはより広い周波数帯域が求められる。
さらに、力率の定義式からも明らかなように、入力波形での位相差が大きく90度に近い状態(力率が悪い)ほど、
その影饗が大きくなる。


計器損失

測定器によって消費される電力値のことを意味する。
この値が小さいほど測定系に与える影響が少なく、誤差も小さくなる。一般には電圧側は入力抵抗値で表し、大きいほど望ましく、電流側は入力抵抗値またはその抵抗で消費されるVA値で表すが、小さいほど望ましい。


PT・CT比

PT(Potential Transformer)は変圧器を意味し、l次と2次の巻線比で1次電圧を2次電圧に正確にまた
安全に変換する。CT(Current Transformer)は同様に変流器を意味する。
これらの変換器を用いることで.高電圧、大電流を測定し易い値に変換できる。 PT比・CT比は使用される変換器のl次と2次の巻線比を示し、その値を測定器に入力することで、PT・CTを介す前の入力値への換算が自動的に計算され、直読が可能となる


クレストファクタ

波高率とも言う。実効値に対する波高値の比を示す。
電力計等の交流波形の測定器では、内部回路のダイナミックレンジを意味していて、この値が大きいほど、
ひずみの大きい波形の測定が可能となる。
 

CMRR

Common Mode Rejection Ratio入力信号源と測定器の接地(アース)間に発生する電圧(コモンモード電圧)によって出力にあらわれる影響をどの程度除去できるかを示す数値。
一般にはdBもしくは% of rangeにて表現される。
図Bに示すように、入力信号源の一端と測定器内の増幅器のアース間にコモンモード電圧Ecmがあるとき、
このコモンモード電圧により測定器の対接地インピーダンスを通じて電流が流れ、入力端子間にノーマルモードの電圧Enとなって現れる。この値が増幅され出力に誤差分に生じさせる。


電力校正体系

400Hz以下の電力測定については、国家標準が確立していて標準電力変換器を通じてトレーサビリティが
確保されている。
しかし、それ以上の測定帯域を持つ機種は国家より直接標準電力の供給が受けられないため、電圧・電流・
位相の各国家標準より理論的に電力標準値を求めて校正している(図C)。