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交流電力の基礎知識と電力測定器の仕組み

3. 電力測定器の仕組み

3. 1. 電力計の種類 ベンチトップ型とポータブル型

電力計は一般的にポータブル型(携帯型)とベンチトップ型(ラックマウント型)に大別されます。ポータブル型は小形化、軽量化設計により携帯に適しており、クランプオンプローブを装着し、現場での活線状態での測定が可能となります(写真1参照)。特に、近年における省エネルギー政策や環境保全に関する国際規格ISO14000を推進していく上で、工場、オフィスサイドでの簡易的な電力量管理、及び電力ラインの品質管理にはこのタイプを使用すれば測定が可能です。
一方、ベンチトップ型では単相測定用の1チャネル入力モデルから、三相測定用の2または3チャネル用、さらには1台で三相2系統(最大6チャネル)を同時に測定できるモデルまで多数の機種が用意されています。こちらのタイプは、一般に電流が直接入力式になっているためにポータブル型よりも測定精度が良く、他の測定器類とともに計測しシステムとしてラックに組込まれて製品の評価試験などに使用される場合が多いようです。(写真2参照)

●電力計の構成
一般的なディジタル方式の回路をもった電力計の構成を図6に示します。電圧入力部(VOLTAGE INPUT)、電流入力部(CURRENT INPUT)、DSP部、CPU部、表示部、およびインタフェース部で構成されています。電圧入力回路では、入力電圧は分圧器とOPアンプで正規化された電圧になり、A/D変換器に入力されます。電流入力回路では、分流器により閉路になっており、分流器の両端電圧はOPアンプで増幅/正規化されてA/D変換器に入力されます。この方式により電流レンジを切り替えても電流入力回路は開路にならないので、通電したままでも安全にレンジ切り替えができ、通信によるリモート制御も可能となります。電圧回路と電流回路のA/D変換器の出力であるディジタルデータは、絶縁素子(ISOLATOR)を使って絶縁され、DSP(Digital Signal Processor)に送られます。 DSPでは、サンプリングしたディジタル値を電圧、電流、有効電力に変換処理したものを一定期間加算し、その加算値をサンプリング数で除して、電圧、電流、有効電力の測定値を求めています。  
電圧入力方式には、図6に示した抵抗分圧方式の他にVT(変圧器)方式などがあります。測定対象に合わせて、適切な入力形式をもつ測定器を選択する必要があります。また、電流入力方式には、シャント入力方式、CT(変流器)方式などがあります。特にポータブルタイプの場合、電流入力方式はクランプオンプローブになります。VT方式、CT方式およびクランププローブでは、その入力部で一次側と絶縁されるため、電力計本体は絶縁素子を持ちません。
電力計の構成
図6:電力計の構成