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 ジッタ計測 

通信測定器事業本部
第一開発本部
メジャメント統括Gr 2Gr
グループ長 片野和也
片野
 はじめに

測定器は、標準物理量を元に比較計量を行います。そのため、それぞれの測定には計測の対象となる物理量の標準器が存在します。
例えば、長さ標準は、光が299,792,458分の1秒の間に真空中を進む工程の長さを1メートルと定義し、電圧測定ではジョセフソン電圧標準が一次標準器になります。同じように温度や圧力、抵抗値など、測定対象の基準となる物理量の標準器が存在するわけです。
時間、周波数の標準は原子標準器が現在では使われています。1秒という時間は、古くは地球の公転周期から求められましたが、現在ではCs(セシウム)原子が放出する固有の電磁波周波数の9,192,631,770周期を1秒と定義しています。

 
 ジッタとは

ジッタ(jitter)とは、図1に示すように時間軸方向の特に短い成分の揺らぎを表すパラメータです。オシロスコープで波形を見ると単一の周期で発振していると思った波形の輝線が太く幅を持っていることがあります。この幅の広がりがジッタです。
図1の波形は、1周期の単位で見ると2種類の周期を持つような揺らぎをもっている信号なので、輝線が二重に見えています。
さて、測定器は標準器との物理量の比較で測定を行うと述べました。ところがジッタについては、その標準器が存在しません。では標準器が存在しないジッタはどのように測定されるのでしょうか。
                    
ジッタ信号の例
 図1)ジッタ信号の例
 
 ジッタの測定方法

測定器は信号の周期やパルス幅などいろいろな時間を測定します。ジッタの測定は、その時間測定データを統計処理してジッタ値を求めます。
ジッタ値の表現方法は用途によって多少異なりますが、一般的には標準偏差σやPeak to Peakジッタで表されます。
標準偏差とジッタの式
このように周期などの時間を測定して、実際にジッタを測る測定器としては、サンプリングオシロスコープやタイムインターバルアナライザ等が使われます。用途によって、次のように使い分けられているようです。
サンプリングオシロスコープとタイムインターバルアナライザの用途
サンプリングオシロスコープは、A/D変換した波形データから所望の時間データを求めます。時間測定精度はサンプリング周波数やサンプル点の補間方法およびサンプリングクロックのタイムベースに因ります。
 タイムインターバルアナライザは、基本的にはエレクトリックカウンタと同じで、基準タイムベースを元に、入力信号の周期や2信号間の時間差を測定します。入力信号を内部のコンパレータで二値化信号に変換して、指定のタイミング(周期や2信号間の時間差など)を測定します。測定された時間データは内部のデータメモリに蓄積されます。
タイムインターバルアナライザ゙ TA720

 いずれの測定器もジッタの測定は、データメモリに格納された各時間測定データから標準偏差σやPeak to Peakジッタの演算によって求められます。

 




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