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光ファイバ通信のしくみと光スペクトル測定

2.長距離・大容量光ファイバ通信を実現させるためのキーワード

光ファイバの構造

光ファイバの構造を図3に示します。
光ファイバは、光を伝搬する円筒形のコアと呼ばれる部分と、その周りを覆う同心円状のクラッドと呼ばれる部分から構成されています。クラッドの屈折率をコアの屈折率より少し小さくすることで、光をコアの中に閉じ込め、クラッドとの境界面で全反射を繰り返すことで光を伝搬させています。光ファイバは髪の毛のように細く、直径125µm、コアの部分は10~50µmで、通信に用いられている光ファイバの多くは石英ガラスで作られています。

光ファイバの構造
図3 光ファイバの構造 (8)

光ファイバの種類と光の伝わり方

光ファイバの中の光の伝わり方は、光ファイバのコアとクラッドの屈折率の差、コアの太さなどの関係から、ある特定の角度の反射だけが、反射を繰り返し伝わっていきます。この特別な角度を光ファイバの伝搬モードといいます。この角度が多数ある場合をマルチモード光ファイバ、ただ一つだけが許される場合をシングルモード光ファイバといいます。マルチモード光ファイバの中には、コアの屈折分布をゆるやかに変化させたグレーデッドインデックス光ファイバ (通常GI型光ファイバと呼ばれる)があります。
図4にそれぞれの光ファイバの光の伝わり方を示します。

マルチモード光ファイバ
シングルモード光ファイバ
マルチモード光ファイバ


GI型光ファイバ

GI型光ファイバ

シングルモード光ファイバ

図4 各種光ファイバの光の伝わり方

光通信で一般的に使用される光ファイバは、シングルモード (SM)型光ファイバとGI型光ファイバです。
表1に、それぞれの光ファイバの特長と用途をまとめます。

 
GI型光ファイバ
SM型光ファイバ
コア径
50、62.5µm
9~10µm
クラッド径
125µm
125µm
おもに使用される波長
0.85µm
1.31µm、1.55µm
伝送容量
用途
短距離
長距離
表1 各種光ファイバの特長と用途

光ファイバの損失

石英ファイバの中を通る光信号は、光の波長によって減衰する割合が異なります。図5に波長による光ファイバの損失を示します。
第2の帯域、第3の帯域と呼ばれる波長帯域1.3µmと1.55µmでは損失が小さいことから、現在はおもにこれらの波長帯が使われています。
光ファイバの改良により、光の強度が半分になる距離は、波長1.3µmの光で約10km、1.55µmの光で約20kmまで伸びてきています。電気信号を伝える同軸ケーブルでは、約1kmで半分の強度になってしまいます。

光ファイバの損失
図5 光ファイバの損失

光ファイバの伝送帯域

信号の伝送路は、損失が少ないことのほか、通信速度が速いことが望まれます。通信速度は、1秒間に送ることのできる信号の数 (bps:bit per second)で表され、この値が大きいほど多くの情報を送ることができます。
データ通信では、通信速度が速いことを指して伝送帯域が広いという表現をします。同軸ケーブルの場合には、通信速度を速くすると信号の減衰が大きくなるため実用上限界がありますが、光ファイバでは通信速度を速くしても減衰は起きないため、多量の情報を送ることができます。
図6にメタリックケーブルと光ファイバケーブルの伝送特性の違いを示します。

メタリックケーブルと光ファイバケーブルの伝送特性
図6 メタリックケーブルと光ファイバケーブルの伝送特性 (1)