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光ファイバ通信のしくみと光スペクトル測定

1.光ファイバ通信の技術を支える測定器

回折格子 (グレーティング)

回折格子は、いろいろな波長の混ざった光から特定の波長の光を取り出す光学素子のことです。プリズムと同じような働きをします。図16に示すような鏡の上に非常に細かい溝 (1mmあたり40~1200本)が切られています。
さまざまな波長が混ざった光が回折格子に入射すると、それぞれの波長によって決まった角度に回折 (光の干渉により強め合った光が反射する)が起きます。
すなわち、回折格子から回折される方向 (角度)がわかれば、その光の波長を特定できるということです。

グレーティングによる回析
図16 グレーティングによる回折

モノクロメータの原理

モノクロメータは、入力された光を狭い波長スロットごとに分ける役割を果たすので、電気の中心周波数を可変できるバンドパスフィルタに相当します。モノクロメータには、先に説明した回折格子などの分散素子が利用されます。
代表的なモノクロメータの構成を図17に示します。
平面グレーティングのほかに、コリメーティングミラー、フォーカシングミラーとよばれる2枚の凹両鏡から構成されています。
光ファイバから入射した光は、コリメーティングミラーで平行光線となり、グレーティングに導かれます。グレーティングで回折された光は、フォーカシングミラーによって、スリットを中心に分散方向 (図17において左右方向)にスペクトルを結像します。スペクトルの中でスリット上に集光した波長の光だけが出射されることになります。出射する光は、グレーティングを回転することによって、光の回折方向が変わるため、波長を変えることができるというしくみです。

モノクロメータの構成
図17 モノクロメータの構成

2段のバンドパスフィルタを通過させることで光学的ダイナミックレンジを向上

先に説明したように、モノクロメータは光のバンドパスフィルタとして考えることができます。1段のバンドパスフィルタを通過したときのフィルタ特性は、図18(1)に示すように通過域、阻止域との差 (光学的ダイナミックレンジ)が40dB程度です。この光のバンドパスフィルタの後に、もう1段バンドパスフィルタを接続することで、ダイナミックレンジを飛躍的に向上させることができます。
実際のモノクロメータでは、2種類のバンドパスフィルタを用意するのではなく、図18(2)に示すように1段目のバンドパスフィルタを通過した光を、もう一度同じバンドパスフィルタに折り返す (往復させる)ことで、2段フィルタを実現しています。このようなモノクロメータをダブルパス型モノクロメータと呼んでいます。後述するDFBレーザの単色性の評価には、光スペアナの光学的ダイナミックレンジが十分とれていることが重要になります。

1段のバンドパスフィルタ
(1)

2段のバンドパスフィルタ
(2)

図18 モノクロメータの光学的ダイナミックレンジ