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光ファイバ通信のしくみと光スペクトル測定

1.光ファイバ通信の技術を支える測定器

良好な測定波長確度を得るには、グレーティングの回転角を精度良く制御することが重要

”回折格子”のところで説明したとおり、回折格子から回折される方向 (角度)がわかれば、その光の波長を特定することができます。実際のモノクロメータでは、回折格子を回転させることで波長掃引を行いますので、この回転角度が測定波長に相当することになります。回折格子を回転させ、その回転角度を制御する方式の一つとして、ステッピングモータを使用するものが考えられます。
図19にステッピングモータを使用したグレーティング制御の原理図を示します。
波長軸のサンプル分解能が、ステッピングモータの回転分解能で足りない場合は、減速器を介して分解能を稼ぎます。ただし、減速器には機構精度による誤差があるため、それが波長測定の誤差になって現れる場合があります。

ステッピングモータを使用したグレーティングの制御
図19 ステッピングモータを使用したグレーティングの制御

上記のオープンループで構成されたステッピングモータを用いる方法とは別に、サーボモータとエンコーダを併用した方法があります。
図20にサーボモータを使用したグレーティング制御の原理図を示します。
回転角度を検出するエンコーダの併用で、角度制御サーボ回路が構成できます。また、高分解能光学式エンコーダを使用すれば、回転分解能を稼ぐことができますので、減速器を介すことなくグレーティングを高速に回転させることができるようになります。


サーボモータを使用したグレーティングの制御
図20 サーボモータを使用したグレーティングの制御

モノクロメータの波長感度特性を補正することでレベル偏差のない光スペクトルが測定可能

モノクロメータ内部に搭載するグレーティングの回折効率、フォトダイオードの感度などには波長特性があります。
図21
にモノクロメータで使用されるフォトダイオードの波長感度特性を示します。
光ファイバ通信用の光スペアナでは、InGaAsフォトダイオードが使用されていますが、モノクロメータ内部での測定感度が波長により変化してしまうと、各波長ごとの正しい光パワーが測定できません。この問題を解決するため、実際の光スペアナでは、あらかじめモノクロメータ内部での波長による感度差を補正する補正値を内部メモリに記憶させておきます。測定中は、得られた測定値を自動的に補正するので、レベル偏差のない光スペクトルが表示されるようになっています。

各種フォトダイオードの波長感度特性
図21 各種フォトダイオードの波長感度特性