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  WDM信号の信号品質を光スペアナで評価
図10で説明したWDM伝送方式において、その信号品質の評価にも光スペアナが使用されます。信号品質の評価は、多重された信号それぞれの波長、光パワー、信号対雑音比 (SNR)の項目で測定が行われます。WDM伝送方式で使用される信号の波長は、ITU-T (国際電気通信連合・電気通信標準化セクタ)で定められたものだけです。
しかし、レーザの波長は周囲環境などによって変動する場合があるため、通信システムの安定度を維持するためにも信号波長の測定は重要です。また、前項で説明したように、光ファイバアンプによって増幅を繰り返しながら伝送されてきた信号は、SNが劣化します。 このため、信号対雑音比 (SNR)の測定も通信システムの品質維持には重要です。
図25
に8チャネルの光信号を多重化したWDM信号の光スペクトルを測定した結果を示します。
光スペアナを使用すれば、通信システムの評価に重要とされるパラメータを一度に解析することができます。


WDM信号の光スペクトル測定例
図25 WDM信号の光スペクトル測定例

  光ファイバ通信用デバイスの研究開発や製造の場面で実際に使用されている光スペアナ
写真1は、大都市間における基幹系の通信網で使用されるWDM信号を擬似的に再現して、その信号を光スペアナで測定している様子です。8チャネルの光信号 (DFBレーザ)を光合波器で多重し、光ファイバアンプにより信号を増幅させ、その信号を光スペアナに接続しています。
光スペアナには、AQ6319光スペクトラムアナライザを使用しました。


光スペアナを使用したWDM信号測定の様子
写真1 光スペアナを使用したWDM信号測定の様子

図26には測定画面の表示結果を示します。
この例では、8チャネルの光信号は約1.6nmの波長間隔で多重されていることがわかります。また、各チャネルの信号対雑音比 (SNR)は、約33dBという結果が得られています。
写真1に示したAQ6319光スペクトラムアナライザでは、波長分解能0.01nm、波長確度±0.01nm、光学的ダイナミックレンジ70dB以上という高性能なモノクロメータを搭載しています。内部に搭載されているモノクロメータは、複数段の光バンドパスフィルタ構造となっており、シャープなフィルタリング特性を実現しています。これにより、長距離・大容量光ファイバ通信を実現させるための高性能、高機能な光デバイスや伝送システムの評価に使用されています。また、掃引速度も速く、豊富な解析機能を搭載していますので、LAN、GP-IBなどの各種外部インターフェースへの対応など、研究開発から評価、製造ラインまで幅広い用途で使用できます。


WDM信号の測定波形と解析結果
図26 WDM信号の測定波形と解析結果

  ■ 参考・引用 *文献 ■

(1) *西村憲一・白川英俊;やさしい光ファイバ通信,平成5年9月,(株)オーム社
(2) *黒沢宏・横田光広;ファイバー光学の基礎,平成15年1月,(株)オプトロニクス社

(3) 島田禎晋・山下一郎・太田紀久;マルチメディアネットワークシリーズ光アクセス方式,平成5年10月,(株)オーム社
(4) 加島宜雄;光通信ネットワーク入門,平成13年4月,(株)オプトロニクス社
(5) 田幸敏治・本田辰篤 編;ユーザエンジニアのための光測定器ガイド,平成10年5月,(株)オプトロニクス社
(6) ANDO技報 Vol.71 (光特集号)2001年7月
(7) 百目鬼英雄;ステッピングモータの使い方,1993年6月,(株)工業調査会
(8) *富士通研究所ホームページ http://www.labs.fujitsu.com/jp/gijutsu/laser/



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