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待機時電力の測定と高調波電流の規制

解説

3.電力測定器の仕組み

 図3は、ディジタルサンプリング方式の広帯域電力計の内部構成の例です。電圧入力部、電流入力部、演算部、CPU、表示部、操作部、 通信/メモリ・インターフェース部などから構成されています。
 電圧入力部では、入力された電圧は、抵抗とオペアンプで分圧され、レベルが正規化されてADC(A/Dコンバータ)へ入力されます。
 電流入力部では、入力された電流はシャント抵抗で電圧に変換され、オペアンプでレベルが正規化されてADCへ入力されます。
 ADCに入力されたアナログ信号は、サンプリング周期毎にサンプリングされ、ディジタルデータに変換されます。
 ディジタルデータは、絶縁回路で絶縁され、演算部に送られます。
 演算部では、ディジタルデータを数値化し、数値化された瞬時電圧値、瞬時電流値を掛け算して瞬時電力値を求め、 これを定められたサンプル数だけ加算したあと、そのサンプル数で割って平均値を求め、有効電力を演算しています。
 CPUは、演算部での演算結果を表示部に表示したり、外部メモリに保存したり、通信でPC(パーソナル・コンピュータ) に送信したりします。また、操作部からのキー入力で、測定項目を変更したり、電圧入力部・電流入力部に対して、レンジを変更したりします。
 次に、電力計で特徴的な部分について詳しく説明します。


電力計の内部構成の例

 3.1.電圧入力部の入力抵抗
 電圧入力部にある入力抵抗は、測定対象の負荷と並列に入るため、ここに流れる電流が測定対象の回路に影響を与えることがあります。 影響をできるだけ小さくするには高抵抗にする必要があります。しかし、この抵抗に並列に浮遊容量が存在するため、抵抗値が高くなるほど 高域の周波数特性が悪化してしまいます。そこで、高域の周波数特性を良好にする回路で補正しています。
 また、数百V以上の高電圧が入力されるので、高抵抗でも電流が流れ、抵抗の自己発熱による抵抗値の変化が起こります。 そのため、温度係数の小さい抵抗を使用しています。

 3.2.電流入力部のシャント抵抗
 電流入力部では、入力された電流を電圧に変換するために、シャント抵抗を使用しています。このシャント抵抗は、 測定対象の回路に直列に入るため、影響を小さくするには低抵抗にする必要があります。また、電流が流れると発熱し、 抵抗値が変化するので発熱を抑えるためにも低抵抗である方が有利です。しかし、抵抗値が低いと測定する電流が小さいときに 変換される電圧が小さくなり、その後の増幅器の倍率を上げなくてはならず、S/N比が悪くなります。また、シャント抵抗内部に インダクタ成分があり、抵抗値が低くなるほど相対的にインダクタ成分の比率が大きくなり、周波数特性が悪くなります。
 電流の検出にシャント抵抗ではなく、CT(カレント・トランス、変流器)を使用した電力計もありますが、CTでは直流が測定できず、 交流のみの測定に限定されます。