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待機時電力の測定と高調波電流の規制

解説

6.最近の高調波電流

 6.2.高調波規格の内容
 ここでは、家庭やオフィスで使われる電気電子機器が主な対象のIEC 61000-3-2 Ed3.2(2009)について規格の内容を説明します。 日本の規格のJIS C61000-3-2もIEC 61000-3-2を元に、日本特有の部分について変更を行っていますが、基本的な考え方は同じです。 例えば、電源電圧がヨーロッパでは230Vで、日本では100Vなので、JIS規格では、電流の限度値を 230V/100V=2.3倍するなどしています。

クラス分け   クラスAの限度値

・クラス別の限度値
 表3は、対象機器のクラス分けを示しています。各クラスによって、高調波電流の限度値が異なります。クラスAの限度値は表4のように、 電流値で規定されています。クラスBの限度値は、クラスAの限度値の1.5倍です。例えば、3次の高調波の限度値は、 2.30[A]×1.5=3.45[A]となります。クラスCで25Wを超える機器の限度値は表5のように、基本波電流に対する高調波電流の比率で 規定されています。また、3次高調波の限度値は、力率λが係数として掛かっています。力率λとは、有効電力P/皮相電力S の比のことです。 力率λが小さい機器では、3次高調波の限度値が厳しくなります。クラスCで25W以下の機器の限度値は、2種類の限度値のうちどちらかを 満たすことになっています。1つは、表6に示す電力比例限度値を満たすことです。もう1つは、表7の限度値を満たし、 さらに図24の波形の条件を満たすことです。クラスDの限度値は、表8に示すように、1Wあたりの高調波電流で規定される 電力比例限度値と最大許容電流値があり、両方を満たすことになっています。

クラスC 25W超の限度値   クラスC 25W以下の限度値1

クラスC 25W以下の波形条件

クラスC 25W以下の限度値2   クラスDの限度値


・機器の動作設定
 試験時の機器の動作設定は、規格書の付録に個別機器の試験条件が記載されているものはそれに従います。記載されていない一般の機器は、 総合高調波電流(Total Harmonic Current)  が最大になるようなモードに設定して試験を行います。
・観測期間
 観測期間は、機器の動作の違いによって、表9のように4種類に分類されます。準静止の場合の観測期間は、 繰り返し性の要求を満たす十分な時間となっています。繰り返し性の要求とは、図25のように複数回測定し、 その測定値のばらつきが±5%以下になることです。短周期的な場合の観測期間は、その周期の10倍以上の時間とします。 この方法が取れない場合、繰り返し性の要求を満たす十分な時間にするか、繰り返し性の要求を満たす同期化した時間にします。 同期化というのは、機器の動作周期の整数倍の時間にするという意味です。周期性がなくランダムな場合の観測期間は、 繰り返し性の要求を満たす十分な時間となっています。長周期的な場合の観測期間は、機器のプログラムサイクルの全部とします。 この方法が取れない場合、最も高いTHCがあると考えた代表的な2.5分間とします。
 このように定められた観測期間で測定した各次数の高調波電流値に対して、平均値が限度値以下、最大値が限度値×1.5倍以下、 という2つの条件を満たさなくてはなりません。


繰り返し性の要求