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波形測定とプロービング

 位相補正の必要性

位相補正とは、オシロスコープとプローブを組み合わせて、周波数に対して利得が一定になるように、プローブ内にある可変コンデンサの容量を調整することです(図1)。
オシロスコープの入力抵抗は1MΩですが、それに並列に入る入力容量は、機種によって異なります。
また、同じ機種でもチャネルごとに入力容量のばらつきがあります。そのため、オシロスコープとプローブの組み合わせが変わると、プローブの位相補正が必要になります。この調整が適切でないと、周波数に対して利得が一定にならず、正しい測定ができません。
オシロスコープには、位相補正用の電圧出力端子がついていますので、その出力波形を用いてプローブを調整します。
(図2)にプローブの位相補正による波形の違いを示します。
波形測定の前には、プローブが正しく調整されているかを確認することが大切です。

(図1) 10:1パッシブプローブとオシロスコープを組み合わせた等価回路


調整原理 :
10:1パッシブプローブとオシロスコープを
組み合わせた等価回路
(図2)
波形例
正しく調整された波形 過補償で、高周波数領域の利得が上がってしまっている場合 補償不足で、高周波数領域の利得が下がってしまっている場合

減衰比1:1で使用する場合の注意

小さな信号を観測する場合、10:1プローブでの減衰はさらに信号を小さくしてしまいます。プローブによっては、減衰比が切り替えられるものがあり、減衰比を1:1にするために、プローブの中の9MΩをショートさせています。そのため、10:1減衰時に比べて次のような注意が必要です。
  1. 周波数帯域が低下する
  2. 入力容量が増大し、負荷効果の影響が大きくなる
  3. 最大入力電圧がオシロスコープで規定される最大入力電圧まで下がる

高周波回路では、低周波回路に比べて負荷効果の影響は大きくなります。そのため、減衰比1:1での使用は、低周波回路の小さな信号を観測するのに適していると言えます。

グランドのとり方


高速信号を観測する場合、波形にオーバーシュートやリンギングが乗ってしまう場合があります。
アースリードの誘導成分がプローブのもつ容量成分などと共振を起こすため、プローブのアースリードは、できるだけ測定ポイントの近くに接続します。アタッチメント装着例また、アースリードが長すぎると、ループ状のアンテナが形成され、放射ノイズを拾ってしまう場合があります。アースリードが影響する場合は、プローブのアクセサリとして付属しているアースアタッチメント(図3)の利用が有効です。
(図3) アースアタッチメント装着例

 
アースリードの誘導成分を小さくすることができ、また、ループも小さくなり、放射ノイズを拾いにくくなります(図4)。
FETプローブの場合は、入力容量が非常に小さいので、アースリードを用いた場合でもリンギングが起きにくくなります。

(図4) 波形例
アースリードを使用して、リンギングが乗ってしまった場合   アースアタッチメントを使用した場合

おわりに

電子機器の高速化がさらに進むにつれ、測定する信号も高速化、小振幅化しています。それに伴い、測定方法も難しくなります。
測定器やプローブに関する理解を深め、高精度な測定を心がけることが大切です。

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