コラム

『超音波』という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、改めて説明を求められてもうまく説明することが難しくはありませんか。今回はそんな超音波について、超音波を利用した計測器も含めて、ご紹介します。

🔹 まず、超音波の説明の前に音波とはどのようなものかを説明します。
音波とは、空気や水、金属などの物質を伝わる「振動」のことで、耳で聞く「音」は、音波が空気を伝わって鼓膜を揺らすことで感じられます。

🔹 音波は、波のように広がる性質を持ち、周波数（振動の速さ）によって高音や低音として認識されます。また、音波の強さ（振幅）が大きいほど、音は大きく聞こえます。
音波は、人間が聞き取れる音の範囲で約20Hz〜20,000Hz(20kHz)と言われています。

🔹 超音波とは、人間の耳では聞き取れないほど高い周波数の音波のことを指します。一般的に、20,000Hz（20kHz）以上の音波が「超音波」と呼ばれています。

🔹 また、超音波技術は、医療分野では診断用超音波(エコー)、産業・製造分野では非破壊検査、医療機器の洗浄、環境分野では水質や土壌の環境モニタリング等の幅広い職種や分野で活躍しています。

🔹 つまり音波と超音波の違いは、周波数によって決まるのですが、感覚的に言えば、人の耳に聞こえる音なのか、それよりも高い周波数の音なのかによって区分されています。

医療現場で使用される診断用超音波(エコー)などは目にする機会も多く、超音波を使った機器としてすぐにイメージ出来ると思います。
一方で、皆さんは製造現場で使われている超音波を使った計測器と言えば、どんなものを思い浮かべるでしょうか。
ここからは超音波を利用した計測器を幾つかご紹介します。


１．超音波厚さ計
超音波厚さ計とは、超音波パルスを利用して物体の厚さを測定する非破壊検査機器で、主に金属プラスチック、ガラスなどの材料に使用され、腐食や摩耗のチェックに広く活用されています。

２．超音波流量計
超音波流量計とは、超音波を利用して液体や気体の流量を非接触で測定する計測器で、測定原理として、以前のメルマガでもご紹介しました伝播時間差方式などがあります。

３．超音波レベル計
超音波レベル計とは、センサから発信された超音波パルスが液面や粉体面で反射して戻ってくるまでの往復時間を測定することで対象物の表面までの距離を算出します。

🔹 今回ご紹介しました超音波を利用した計測器の校正実績も多数ございますので、是非当社までお問合せください。