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COLUMN
コラム
ピンゲージ:「+」公差と「ー」公差って何だ?
呼び寸法が同じでも実際のサイズが異なるモノがある
🔹 あるお客様からピンゲージ50本セットの校正依頼を頂きました。
🔹 そのお客様の要求は呼び寸法に対して±3μmでの合否判定を希望され、結果は全て範囲内ではありましたが、50本のうち49本は、基準寸法+1μm~+2μmで、1本だけ-2μmでした。
🔹 お客様に確認するとその-2μmの1本だけ最近購入したモノのようです。お客様要求の規定内ではあったものの、ひょっとして購入の規格が違うモノでは?と疑問に思いました。
ピンゲージとは
🔹 ピンゲージとは、直径の精度が保証された円柱状のゲージです。小さな穴径の計測や、穴の心間距離の検査などに使用されます。
🔹 材質も様々な種類が存在し、鋼製、超合金製、セラミック製などがあります。とりわけセラミック製のモノは腐食・サビ等に耐性があります。
🔹 形状にはストレート型とシャンク型があり、一般的にストレート型は安価で、シャンク型は素手で扱える利点があります。
ピンゲージには+公差と-公差が存在します
🔹 外観からは分かりにくいのですが、用途に応じて+公差と-公差が存在しています。
🔹 プラス公差とは実際の径よりも大きいゲージで例えば+2μmの公差が設定されます。これは、測定対象の穴がこのサイズよりも大きいことを確認するために使用されます。
🔹 マイナス公差とは、上記とは逆で、実際の径よりも小さいゲージで例えば-3μmの公差が設定されます。これは、測定対象の穴がこのサイズよりも小さいことを確認するために使用されます。
🔹 公差は、製品の寸法が許容値内に収まることを保証するために設定されます。10mmの基準に対して±0.01mmの公差を設定することで、9.99mm~10.01mmまでの範囲内であれば合格とされます。

用途によって適切なモノを選定ください
🔹 実際の加工では、常に誤差0にすることはできません。
🔹 ご購入の際は、使用用途や摩耗限界などを十分にご考慮の上、適切な製品をお選びください。
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