波

COLUMN

コラム

2026.01.22計測器

知っておきたい分銅の基本

タグ
質量

秤の精度に合わせた“分銅の選び方

🔹 分銅には目に見えない誤差があり、はかりの性能に対して適切な等級を選択する必要があります。

🔹 今回は、意外と知られていない分銅の等級の違いや、1mg以下の不思議な形をした微小分銅の世界を、わかりやすくご紹介します。

分銅の等級:等級はこのように決まっています

🔹 分銅の等級は、OIML(国際法定計量機関)やJIS7609で規定されており、E1、E2、F1(特級)、F2(1級)、M1(2級)、M2(3級)、M3などがあります。数字が小さいほど(E1が最高)誤差が小さく精度が高いことを示します。

🔹 等級は、使用するはかりの性能に合わせて、分銅の最大許容誤差がはかりの許容誤差の1/3以下になるように選ぶのが一般的です。

分銅の等級一覧と特徴について

 ▸ E1級、E2級:最も高精度で、国家標準器や計量機関で使われる最高位の等級です。

 ▸ F1級(特級):高精度で、精密な計量や校正に用いられます。

 ▸ F2級(1級):一般的な精密天秤の校正に適しています。

 ▸ M1級(2級):中程度の精度で、比較的幅広い用途で使われます。

 ▸ M2級(3級):比較的大きな誤差を許容し、粗い計量や検定に使われます。

 ▸ M3級:最も精度が低く、工業用などで使われます。 

分銅の等級選定の考え方

「分銅の最大許容誤差が、はかりの許容誤差の1/3以下になる」とはどういうことでしょうか。
具体例を用いて説明します。

【はかり仕様】

 ・秤量:1kg

 ・許容誤差:±1g

 ・目量:1g(目量の1/3は333mg)


【1kg分銅の等級】

 ・M2級の最大許容誤差:±160mg

 ・M3級の最大許容誤差:±500mg


はかりに要求される精度は ±333mg以内 なので、

M2級(160mg)< 333mg < M3級(500mg)

この不等式から、M2級であれば条件を満たしますが、M3級では誤差が大きすぎて基準を外れます。


よって、この例ではM2級以上の分銅を選ぶ必要があることがわかります。

面白い形をした分銅も存在します

🔹 ここまでは分銅の等級が細かく分かれていると言うお話をしてきましたが、等級以外にも形状などによって、さまざまな種類に分かれており、ぱっと見、分銅だとは思えないような面白い形をした分銅も存在します。

🔹 その中で、私が一番面白いと思っているのは、微小分銅と呼ばれる分銅です。一般的に1g未満の分銅は、紛失や混同を防ぐために特殊な形状をしています。

  • ▸ 板状分銅
  • 500mg〜1mgの範囲で多く見られ、ミリグラム単位によって五角形、四角形、三角形などの形状で区別されます。
  • ▸ 線状分銅
  • 非常に微小な質量(20mg以下など)では、ワイヤー状の形状が採用されることもあります。
  • ▸ 最小質量
  • 国際法定計量機関(OIML)や日本産業規格(JIS B 7609)では、標準的な最小質量は1mgと規定されていますが、研究用としてさらに微小なサブミリグラム分銅も存在します。

<分銅の形状からみた材質や主な用途例>

🔹 紛失や混同を防止するために特殊な形状をしていることがわかりますが、モノづくりの視点からすると、同じ精度の製品を作ることがとても難しそうだなぁと思います。1個ずつ丁寧に作られているのでしょうか。どのように作られているのか見てみたいですね。

🔹 当社の甲府サービスステーション校正室では、20℃±0.5℃で厳密に温度管理された環境で校正しています。
分銅の校正において温度は非常に重要で、空気浮力の影響や分銅材質の熱膨張を考慮しながら作業にあたっています。

 
PC業務

CONTACT

お見積依頼・お問い合わせ

ご質問・お見積りのご要望などお気軽にご相談ください

お見積依頼・お問い合わせへ

DOWNLOAD

資料のダウンロード

計測機器の校正・バリデーションに関するお役立ち資料

資料ダウンロード

お役立ち情報に関する各ページ

ページトップ