マルチフィールドテスタ OTDR AQ1210

信頼性

堅牢な設計で、過酷な現場条件でも高い信頼性と安定した動作で、確かな測定結果を提供します。大容量のバッテリは、通常使用で10時間動作し、一日の作業を通じて電池切れの心配がありません。

操作性

ロータリエンコーダとハードウェアキーによる従来の操作系を継承し、加えてマルチタッチスクリーンにより直観的に操作できます。またフィールド作業を効率よく行うための作業支援機能も充実しています。

作業性

電源投入から10秒以内で起動し使用可能になるため作業を待たされることがありません。また、多数の測定支援機能は、作業手順を改善し工数の削減に貢献します。

ライフサイクルアセスメント

従来機種と比べて、エネルギー、CO2を約29%削減
ライフサイクルアセスメント結果

アクセス系(FTTA、PONシステム)の敷設保守に最適なハンドヘルドOTDR  

充実の6モデル

多様化する光通信ネットワークのアクセス網(LAN/PON/FTTA/FTTH/FTTB)の敷設工事・保守用に最適なモデルを選択できます。

コンパクトでも長時間動作

A5サイズで重さ約1 kg
10時間のバッテリ動作

タッチとハードキーによる直観的操作

タッチスクリーン対応5.7型ディスプレイ
“ 現場で使いやすい ”ロータリエンコーダ

つながる魅力

有線/無線LAN経由のデータ伝送とリモート制御

進化したOTDR性能

PONシステム128分岐 高速リアルタイム測定

作業を効率化する機能

多心ファイバー測定 スマートマッパー PDFレポート作成

充実の機能

充実の機能

日本語表示で簡単操作

波長・用途により6モデルをラインアップ

多様化する光通信ネットワークのアクセス網(LAN/PON/FTTA/FTTH/FTTB)の敷設工事・保守用に最適なモデルを選択できます。

モデル 波長数 OTDR
ポート数
カット
フィルター
ダイナミックレンジ(dB) アプリケーション
ポート1(nm) ポート2(nm) 敷設 保守
1310 1550 1625 1650 MM
850
MM
1300
ダーク 活線
AQ1210A 2 1   35 33          
AQ1215A 2 1   40 38          
AQ1210E 3 2 35 33 33      
AQ1215E 3 2 40 38 36      
AQ1215F 3 2 40 38   35    
AQ1210D 4 2   35 33     22 24  

※現用光カットフィルター内蔵

 

快適なPONシステム測定

FTTH(Fiber To The Home)に適用されるPON(Passive Optical Network)システムでは、スプリッタ分岐後のドロップケーブルで発生した障害をいかに素早く正確に探索し、修復するかが重要になります。
AQ1210シリーズ MFT-OTDRは、スプリッタを含むPON回線をモード設定もなく自動で測定が可能です。
スプリッタでの大きな損失後も、高品位な波形品質を確保しています。
また、近接するコネクタを波形上で分離して表示できる最短間隔は0.7mを実現(AQ1215A/E/F)。屋内・局内配線など、近接するコネクタ接続点の検出が可能です。

スプリッタ測定例

PONシステム測定

PONシステムの測定例

マルチタッチ対応のLCDとハードキー

マルチタッチ対応の5.7型LCDは、スマートフォンのような直観的な操作とショートカットを利用し効率よく作業できます。
画面上のメニューや設定表示をスライドさせ波形表示エリアを拡大できるため、局内などで床上にOTDRを置いて測定している場合でも立ったまま容易に波形を確認できます。
また、OTDRとして洗練されたハードウェアキーによる既存の操作系も継承しています。

スプリッタ測定例

 

波形とマップを簡単に切替表示

従来はスマートマッパー機能でのみ操作可能であったアイコンタッチで波形表示とマップ表示を簡単に切替操作ができます。

切替表示

 

高速高性能リアルタイム測定

敷設された光ファイバーネットワークの光ファイバー端点や光ファイバーの曲げの位置を検出特定をする場合、時間をかけない高速モードおよび長距離時の近端ポイントや遠端最終点を飽和なく高品質波形を再現できる高反射モードの2つのモードが選択できます。

高速高性能リアルタイム測定

高速高性能リアルタイム測定

黄:リアルタイム測定 (高速モード) 青:リアルタイム測定 (高反射モード) 赤:平均化測定 (高反射モード)

 

多心ファイバー測定機能

多心ファイバーの測定前に、最大2000心の心線測定条件をテーブル化したプロジェクトファイルを作成します。
測定時には、OTDR測定/光パワー測定/ファイバー端面画像をテーブル化されたプロジェクトファイルの心線番号に保存することができます。
心線番号の選択を自由に行えるので測定順序を選びません。
測定終了した心線番号にはチェックマークが付き、測定済みの心線番号を選択すると保存されたデータを簡単にプレビュー画面で確認することができます。これにより測定ミスや確認もれをなくし、現場での作業時間を大幅に短縮できます。また、AQ7933 OTDRエミュレーションソフトウェア同梱の多心ファイバー測定エディタを使用するとPC上でプロジェクトファイルを簡単に作成できます。

多心ファイバー測定機能

 

ロステスト(光損失測定)

光源と光パワーメータを組み合わせることで、ロステストを行えます。※1

ハイパワー測定

ハイパワー光パワーメータ(/HPM)を使って、CATV等の映像サービスや、長距離伝送で使用されている、光増幅器の高出力光のパワー測定が可能です。

ハイパワー測定

 

オートロステスト※2

2台のAQ1210を対向することで、オートロステスト(自動波長切り替えのロステスト)が行えます。
光源側AQ1210が波長を自動的に切り替えながら発光します。光パワーメーター側は受光した光波長を自動的に判別し光パワーメータの波長設定を切り替えて光パワー測定を行います。
自動的に設定が切り替わるので、波長設定忘れによる測定ミスを予防します。

 

多心ロステスト※2

通信用心線を利用して、マスターから心線番号テーブルや測定条件などのプロジェクト情報をスレーブに転送、共有します。

ハイパワー測定

※ 1: 本機能を利用するためには、/SPM オプション、または/HPM オプションが必要です。
※ 2: /SPM, /HPM 付きのAQ1210、1200 もしくはAQ1100 で動作します。

 

PON 光パワーメーター※3

1490nmと1550nmの2波長を分離して、同時に光パワー測定できます。
※3: 本機能を利用するためには、/PPMオプション指定が必要です。

PON 光パワーメーター

データ保存とデータ転送

ワンボタンでダイレクトデータ保存ができるようになりました。標準内蔵メモリーには1000ファイル以上の測定データを保存することができます。
保存されたデータはUSBメモリーにコピーをしたり、USBストレージ機能やイーサネットインタフェースを使用して直接PCにコピーすることができます。
※ USBポートを使用したEther変換アダプタが必要となります。

スプリッタ測定例

 

PDFレポート作成機能

現在表示されている測定波形や、保存された測定データファイルをもとに、PDFの報告書をOTDR本体で出力することができます。
複数のレポートをまとめて一括作成するバッチ処理にも対応しています。
作成したレポートはAQ1210の画面上で直ぐに確認ができ、同時にデータ転送を利用すると、作業現場から事務所に戻ることなく工事完了報告まで行えます。

PDFレポート作成機能

PDFレポート作成機能

 

データ転送とリモート制御

USBタイプCもしくは有線/無線LANを使用することで、OTDRをリモートコントロールすることができます。また、公衆回線経由のリモート制御も可能です。
※ USBポートを使用したアダプタが必要です。

データ転送とリモート制御

Webブラウザ機能

AQ1210シリーズはWebサーバ機能を搭載しているため、外部端末のWebブラウザを使用したファイル転送やリモート制御が可能です。

Webブラウザ機能

エミュレーションソフトウェア

エミュレーションソフトウェアであるAQ7933はリモートコントローラやファイル転送機能が搭載されています。
また、一括イベント解析やレポート作成などのパワフルな機能も使用できます。ソフトウェアの詳細はこちらからご覧ください。

データトランスポータ

モバイル端末用アプリケーションソフトウェア(iOS版とAndroid版)を使用することで、データ転送が可能です。データの送信だけではなく、データの受信も可能なため、受信した波形データの解析を行うこともできます。ソフトウェアの詳細はこちらからご覧ください。

データトランスポータ

 

豊富な波形解析機能

多波形解析─多心ファイバーの評価に

波形データを最大4波形まで重ねて表示し、比較することができます。多心ファイバーの敷設後の、接続点位置や損失の評価に有効です。

2波形合成解析─異種ファイバーの評価に

双方向から測定した2つの波形を合成し、正確な接続損失を求めます。後方散乱光係数の異なる光ファイバーが接続された線路では、接続損失が測定方向によって異なる場合があります。この場合、双方向から測定し、平均化することで正確に損失を測定できます。

差分波形解析─経年変化の評価に

指定した2つの波形の差を表示し、光ファイバーや接続点の経年変化や光ファイバーごとの損失のばらつきなどの確認ができます。

  • 差分波形解析

区間解析─トータルリターンロスの評価に

特定区間の反射減衰量(リターンロス)の総和を求めることができます。光ファイバー網からの複数の反射光により、CATVや無線基地局などの伝送装置に影響を及ぼす場合があるため、この評価が要求されています。

※OTDR機能モード

 

光ファイバー端面検査

光ファイバー端面の汚れや傷は、通信障害や光ファイバー劣化の原因となるほか、OTDRの測定結果に大きな影響を与えます。 AQ1210シリーズは、光ファイバー検査プローブ※1を利用した光コネクタ端面の画像表示に対応、視覚的に端面品質を確認できます。 また、汚れや傷の状態を取得した画像データからIEC61300-3-35準拠もしくは任意の基準で解析し、自動的に合否判定します※2
画像データの保存や判定結果のPDFレポート出力にも対応しています。
※1: 推奨製品 Lightel社製:DI-1000-B2/DI-2000-B2 光ファイバースコープ
※2: 自動合否判定を利用するためには、AQ1210 本体の/FST オプションと推奨品の光ファイバースコープが必要です。

光ファイバー端面検査

 

スマートマッパー機能

一回の操作で自動的に複数回の測定を行い、測定結果を合成してネットワーク上のイベントをアイコン図形でマップ表示します。
波形表示ではなくマップ表示のため、熟練作業者でなくても複雑な線路の構成を容易に理解することができ、しきい値を設定することで測定結果の合否を自動判定することもできます。また、マップ表示の基となる複数の測定波形を確認することもできます。

スマートマッパー機能

 

複数機能の同時使用

OTDR、光パワーメータ、可視光源、光ファイバー検査プローブ等の複数の機能を同時に使用することができます。
OTDR測定中に別の光ファイバーの光パワーを測定したり、次の測定ファイバーの端面状態を確認でき、測定待ち時間の無駄がなくなり作業効率が上がります。

複数機能の同時使用

 

全画面への表示切替

ワンボタンで波形画面を全画面に切り替えることができます。

全画面への表示切替

 

マクロベンディング検出機能

波長による減衰特性の違いをもとに光ファイバーの曲げを自動検出します。
工事終了後に収納した光ファイバーやクロージャの閉じ込みなどで、光ファイバーフォームに無理がかかっていないかを確認することができます。

全画面への表示切替

 

作業完了アラーム機能

光ファイバーの接続作業の完了を、画面に現れるメッセージとブザーの音で知らせます。
作業中に画面を見続ける必要がなく、別作業を行えるため、時間を有効に使えます。

AQ1210 インタフェース

1

電源スイッチ

10

AVGキー

2

CHARGEランプ

11

REAL TIMEキー

3

ESCキー

12

液晶ディスプレイ(LCD)

4

SETUPキー

13

USBポートType-C

5

MENUキー

14

USBポートType-A

6

ENTERキー

15

OTDRポート(PORT1)

7

矢印キー

16

OTDRポート(PORT2)

8

ロータリノブ

17

OPMポート(オプション)

9

LASERランプ

18

可視光源ポート(オプション)

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